2021年11月11日発行のまちづくりレポートは5Gについて
神奈川ネットワーク・鎌倉の11月号の街レポのテーマは,
市内で反響が多い「5Gで強まる生活環境の電磁波」についてです。コロナ禍で会議や授業、講座、飲み会までオンラインになり、最近の子どもたちは生まれた時から電磁波に囲まれています。便利さの裏側にあるリスクを親がきちんと情報収集をして子どもを守らなくてはいけません。深刻な健康被害についての知識を深め、地域で考えていくことが必要です。
2020年の春から、携帯電話などの通信に用いられる新しい規格である5G(第5世代移動通信システム)が始まる
5Gは2時間の映画を3秒でダウンロードできるなどの便利さが優先されていますが、多数の基地局の設置されることにより、生活環境の中の電波は従来よりも2〜3桁は増えそうです。5Gの周波数帯の中でも特に高いミリ波の電波は、端末をめがけてビーム状に照射され、これまでにない健康被害が懸念されます。
携帯電話・スマホは、人体との距離が近く、長時間使うことから注意が必要です。脳腫瘍や精子異常が起こる例が報告されています。とりわけ成長途中の子どもほど電磁波の影響を強く受けることを懸念し、海外では子どもの携帯電話の使用について、年齢や使用時間について厳しい規制が課せられています。しかし日本では電磁波の危険性についてほとんど報じていません。電磁波過敏症を訴える人が増え、対策が必要であることから、身の回りの電磁波について正しい知識を身につけることが必要です。電磁波だけの問題ではなく「スマホ老眼」や「スマホ依存症」も大きな社会問題となっています。
鎌倉市には他市にない条例が!
鎌倉市には2010年に「携帯電話等中継基地局の設置等に関する条例」を制定しました。
●携帯電話の事業者が市内に基地局を設置・改造しようとする際は計画をしに届け出て
●計画の概要を「基地局の高さの2倍の範囲の近隣住民」と「近隣住民が属する自治町内の会長」に説明して周知に努めること
●事業者は、自治町内会長から求められた時は、説明会を開催する
などを規定しています。この条例を活用して、家の前に基地局が急に建つことがないように地域と連携して周知をし、計画を見直すことも必要です。
携帯電話の使用について気をつけること
・使用頻度や使用時間を減らし、使用時は体から離すこと(ポケットに入れない)
・通話はスピーカーやイヤホンマイクを使う(被曝量が20分の1に減少)、メールにする
・寝る時は枕元に置かない
・子どもを抱っこして使わない
人々の暮らしを便利にすることばかりではなく、子どもたちの健康を守るためにも電磁波の影響を低減する知恵も必要です。電磁波を強く出す家電製品に注意する、パソコンは有線LANにする、スマートメーターでなくアナログメーターのままで、電磁波シールド製品を使う、土や水にふれて身体に溜まった電気を放電するなど個人でできる電磁波対策があります。
自治体や地域でできることを情報共有して、少しでも有効な対策を一緒に考えていきましょう。