とても興味深い講演会について〜電磁波が子どもの健康に及ぼす影響について〜
1/26 鎌倉市学校保健会が主催の「子どもを守る!虐待予防予防〜法医学・歯科からの提言」という講演会がきらら鎌倉のホールで開催されました。※鎌倉市教育委員会が共催です。
この講演会ではメインは虐待の話でしたが、そのほかに取り上げてくださったテーマが2つありました。 🔻🔻🔻
- 足育について
- 電磁波の身体への影響について
特に電磁波の問題については、まさに今、神奈川ネットワーク運動で懸念していることであり、歯科医師の立場で話してくださったことはとても良かったです。が、、、
ただいま2月鎌倉市議会の最中ですが、2/20 の教育福祉常任委員会でこの講演会について、 「示されたテーマと違う話があったため`不適切`」との意見が他の会派から出ました。 鎌倉市が進めるスマートシティやギガスクール構想との整合性が取れないということでしたが、実際にそのような問題があるということは 事実であり、私は広く知ってほしいと思っているので内容を紹介したいと思います。
右肩上がりの児童虐待相談数
子どもの歯は養育者との関わりも深く、虐待を早期発見しやすいということから日常の歯科診療はとても重要です。
子ども虐待は社会問題として注視され、2000年に児童虐待防止法が制定されるも、児童相談所の虐待相談対応件数は増え続け、現在は年間20万件を超えています。
虐待は精神的苦痛のみならず、厳しい体罰や暴言など不適切な養育(マルトリートメント)によって、理性をつかさどる脳の前頭前野を萎縮させ、視覚野を変形させることなどが脳科学の研究によりわかってきました。
何らかの小児期逆境体験を複数体験した子どもが成人になると、アルコール中毒7,4倍・自殺未遂12倍、寿命も20年短いと言われています。マルトリートメントについては、保護者である私自身ヒヤリとするほど当てはまるようなものがあり、おそらく多くの保護者も耳が痛いのではと思います。虐待は他人事ではなく、常に隣り合わせであるということを自覚しつつ、周りにも助けてもらえるような地域の関係性が必要なのでしょうか。
足育について
今の子どもはしゃがめない、疲れやすい、猫背が多いそうです。運動不足による足指の筋力低下で、浮き指(足指が地面に接していない)が多く、指を使ってしっかりと踏み込んで歩行ができないため、正しい姿勢や歩き方ができないことは歯並びにも影響があるということでした。
以前、タイで登山をしたときの事を思い出しました。日本人は重装備で登山靴、欧米人は軽装でビーサン、 何よりも驚いたのはタイの子どもたち。裸足でゴツゴツした岩山を登ってあっという間に私の横を走り去っていく姿は、その後の私の子育てに大きく影響しましたが、長時間靴下を履くのではなく、足をしっかりと使うことの重要性を改めて感じました。
電磁波が子どもの健康に及ぼす影響について
講師の山本伊佐夫先生は歯科医師で、かねてより歯科医療の現場での経験(金属製の詰め物の除去で患者の不調が軽減)から電磁波の問題に関心を持つ歯科医師の存在として知られています。
家の屋内配線の量はここ20年で5〜6倍に増えており、子どもにおいては寝る場所など、配電盤や壁内の配線にも気をつけるべきです。日本の電磁波の規制値は、国際非電離放射線防護委員会の基準に近いとは言え、それでは健康被害を防止できないと考えて、ずっと厳しい安全基準を決めている国が多くあります。特にスマホは身体からなるべく離し(特に寝る時)、イヤホンマイクを使うなど気をつけることが必要です。まだあまり知られていない「電磁波過敏症」についてもお話してしてくださいました。うちの子どももアトピーがなかなか治らず、「電磁波過敏症」と診断されてからは、家の屋内を測定器で測り一番低い場所で寝かせています。やはり、一番長く過ごす自宅のリビングはwifiのルーターや電化製品も多く、またPCと、ここ数年でタブレットが3台も増えたこともあるのか高い数値であり、私も頭痛や(スマホをもつ)左手の痺れがあるので子どもたちへの影響が心配です。鎌倉市の今のICT教育の進め方は、前のめりであり、このような話を聞く耳はないようでした。しかし子どもたちにおける電磁波の弊害についての議論は両輪で進めるべきだと思います。